第7回「はぴかちゃん歯いく大賞」には、17,814句ものたくさんのご応募をいただきありがとうございました。3歳のお子様から88歳の方まで、一句一句に「歯」へのさまざまな想いがこめられ、感性豊かな作品の数々でした。
夏井いつき先生の選考により、「はぴか大賞」はじめ各賞が決まりましたので発表いたします。
第7回「はぴかちゃん歯いく大賞」には、17,814句ものたくさんのご応募をいただきありがとうございました。3歳のお子様から88歳の方まで、一句一句に「歯」へのさまざまな想いがこめられ、感性豊かな作品の数々でした。
夏井いつき先生の選考により、「はぴか大賞」はじめ各賞が決まりましたので発表いたします。
秋の夜長の親子の時間、さあそろそろ「歯磨きの時間」だよと促すお父さん。働き者の「あり」と怠け者の「きりぎりす」のお話は、歯磨きをちょっと怠けたい子どもたちの心にピピンと響きそうです。歯磨き終わったらもう一冊読んでくれる?と、おねだりする子どもたちの声も聞こえてきそうな一句です。
「うとくは」をついつい触ってしまう感覚、大人だって覚えてますよね。「にゅうがくしき」という季語の緊張感が、一句をますます可愛い作品にしています。
長い「なつやすみ」の前と後、ボクが変わったよね!という成長の実態が、「にゅうしもぬけた」「せものびた」という軽やかなリズムの一句になりました。
初めて乗った「新幹線」でしょうか。「最後の乳歯」が抜けた小さな事件は、あの「夏」の思い出として家族みんなの記憶に生き生きと残っているのでしょうね。
「父さんそっくり」なのはこの「歯並び」!と笑う親子が見えてくるような一句ですね。真っ白な歯に負けない白さの「夏の雲」もむくむくと育っています。
「時計草」って、ほんとに時計みたいな顔をしてる花ですよね。その花を眺めつつ「三分間」を意識しつつ「はぶらし」を使う時間。楽しい作品に仕上がりました。
「猫の歯」と人間の歯とどこが違うんだろう?という小さな好奇心も、俳句の種になるのですね。のぞいた「鏡」には眩しい「夏」がキラキラと動いています。
「~と」という助詞でつないだ並列の一句。「まっすぐなガーベラ」と真っ白な「歯」の色彩的対比が、下五「ハブラシと」というオチを楽しい作品にしてくれました。
「弟の犬歯」が「突き立つ」と言われるとドキッとしますが、「林檎」だと分かる語順が巧みな一句。「犬歯」「林檎」の取り合わせがストレートに鮮やかです。
「紫陽花」を飾った「洗面台」でゆっくりと歯磨きを始める作者。「十五」歳の「歯」なんだなあというささやかな感慨が、「紫陽花」の色の濃淡と響き合います。
まだ「親知らず」なんて生えてないけど、「生えるころには」たぶん「受験」なんだろうな、という溜息が聞こえてきそうな一句。口語の語りに俳諧味があります。
「縄文」ではなく「縄紋」という標記が、縄の紋様まで見えるような印象。「縄紋地層」から出土したのは、見事に健康な「男の歯」であったのでしょうか。
長い「治療」を終えた開放感が、「夏海」に弾けるような一句。「夏海へまっしぐら」という後半の表現が、「子」の様子を生き生きと描写しています。
思春期の「子」を想像してもよいのですが、中年になって親知らずが生えてきてた「子」への憎まれ口と読むのも愉快。歯のない口で食べる「心太」かもしれません。
「班長」という責任感は、朝の「歯磨き」の時間からすでに全開!歯磨きもう終わったの?という微量の呆れた感じが、一句の隠し味になっているところも愉快な作品です。
「胎動」を感じつつ、若いお母さんは赤ちゃんのためのカルシウムとして「鰯」を食べているのです。下五の「奥歯」という一語に確かな実感のある一句です。
新しく生えてきた「おとなのは」に名前をつけて可愛がる?という発想が最高に愉快!「ララちゃん」というネーミングのセンスを無条件で愛してしまいました。
「とりました」とありますから、どんな素敵なモノを獲得したんだろう、と思えば「団体賞と子供の歯」が横並びにあるのが可笑しい一句。喜びの量は同じなのかもね。
捕らぬ狸の皮算用の果てに「知った」のは、「父からの相続」はこの元気な「歯」だけ……という事実。最後につぶやく「夏」という季語が人生の可笑しみを誘います。
なつ休みはみがきカレンダーに◎(にじゅうまる) | 真鍋愛実 |
夏休みはみがきカードに色をねる | 守屋龍樹 |
夏休みいもうとと同じ場所虫歯 | 小川直紀 |
はみがき粉三ミリだして夏の朝 | 野村有花 |
ぼくのまえばようやくはえたよ夏の山 | 野村建太朗 |
ぬけたはがまっしろだったはるのあさ | すずきゆうか |
夏の海なみもひかるよぼくの歯も | 香川竜輝 |
五本めがついにうごいた夏の夜 | 藤村健斗 |
ゲームきとはぶらしいれてさとがえり | 高松直輝 |
きくの花にっこり笑って歯を見せる | 真木茜 |
夏休み歯ぶらし持っておとまりに | 矢野雅季 |
はみがきこくちがひりひりなつのよる | 岡田愛美 |
夏の日にきれいにはえろ9本目 | 越智晴香 |
夏休みはみがき時間長めです | 田窪未夢 |
月明りしあげみがきのはをてらす | 乗松莉湖 |
歯ぶらしで100回こするおぼろ月 | 鈴村直樹 |
せみがなく音に合わせてはをみがく | 伊藤翠 |
歯ブラシが奥歯へ届く夏の朝 | 山田文香 |
恐竜の歯や三日月をかみしめる | 金紗蘭 |
ハブラシの毛先がそろった新学期 | 菊池光夏 |
ゆれる歯の妹水着はしゃいでる | 芝美優香 |
母さんと最後の乳歯秋空へ | 中西早紀 |
歯ブラシの上でくつろぐ姫ホタル | 中路璃々香 |
青春の白き歯並び夏近し | 田中亜紀 |
はみがきの音のきこえる秋の夜 | 川下晃奈 |
春風と共に向かおう歯科健診 | 畑山菜穂 |
朝焼けに染まる空と歯磨き粉 | 安宅梨穂 |
歯の治療見上げて帰る鰯雲 | 曽我部葵 |
妹のつくしのやうの歯1年生 | 上野由佳 |
菜の花のにおいとまじる歯磨き粉 | 矢野二葉 |
白い歯に韮の緑が映える午後 | 渡部有里沙 |
治療中そっと目を開け鰯雲 | 荒木遥香 |
嘘つきの歯は真っ白く青林檎 | 山内優奈 |
秋の空歯並び同じカシオペア | 二宮帝 |
おやしらずちょっとでてきた梅雨の朝 | 廣瀬貴大 |
雨蛙そっとあいさつ歯を磨く | 西村剛 |
抜いた歯を大事に保管春の風 | 二宮夏花 |
夏の日の歯医者に響く金属音 | 井上航洋 |
歯がはえた向日葵咲いた十一歳 | 上岡航 |
ポスターの白い歯光る夏休み | 和氣尚哉 |
歯をみがくミントのかおり夏の朝 | 井上雄太 |
六月の風を感じつ歯を磨く | 田中翔太 |
万緑の声歯の奥に響きだす | 宮原啓介 |
歯科医との遠い約束夏の虫 | 田坂彩 |
クラシック聴いて涼しき歯科の椅子 | 篠崎伶子 |
歯磨きのミントがかほる診療日 | 金澤志郎 |
炎昼や空空(うつらうつら)と親知らず | 片野幸重 |
手も足も歯形も太く孫帰省 | 烏天狗 |
秋空へ笑わせ帰す小児歯科 | 八木ふみ |
子規ならば歯ブラシも赤獺祭忌 | 谷井紀夫 |
丁寧に歯を磨く音十三夜 | 郷田陽子 |
秋の朝歯ブラシおろす誕生日 | 宮本徳美 |
歯が生えて子の知恵育つ日日草 | 重谷妙子 |
初恋の明眸皓歯星涼し | 片岡綏典 |
抜歯して口中淋し半夏生 | 神野静子 |
朝もやの歯磨きおえて晴れわたり | 加藤文臣 |
向日葵のような歯並び孫元気 | 大本悦子 |
歯科健診の葉書受取る秋涼し | 竹島洋二 |
岩おこし噛んで米寿の秋日和 | 三木紀幸 |
時計草咲いたか歯科受診行くか | 高市良男 |
抜歯するどこまでつづく猛暑かな | 来嶋幸雄 |
龍淵に潜む歯周病原菌 | 土屋実 |
歯並びをほめられ秋の婚となり | 渡部伴子 |
ひまわりが咲いたよ乳歯のぞいたよ | 福本五都美 |
歯みがきの指導やさしやサルスベリ | 寺川正子 |
帰省子の片巾広し歯の白し | 菅野清志 |
父に似た反っ歯を磨く遠花火 | 塩崎雄生 |
梨かじる味も歯型も整いぬ | 井上みゆき |
島通いの夏時間貼る歯科医院 | 杉野良子 |
じやこ天を齧る歯白し夏の雲 | 神野正憲 |
ひとり住む夜の歯みがきちちろ鳴く | 三津田スミ子 |
新しい歯ブラシおろし夏終る | 小笠原真紀 |
天高し嘶く埴輪おく歯見せ | 鈴木由子 |
飢ゑし日の記憶トマトを丸かじり | 菅伸明 |
夏の空プールに行くか歯科医に行くか | 森ゆずは |
おじいちゃん入れ歯の出し入れ楽しそう | 堀部雄大 |
妹よかむんじゃないのよハブラシは | 玉井桜子 |
歯の根っこやっとぬけた夏の朝 | 木下優希 |
夏風にあおられながらハミガキだ | 澤田佑哉 |
おしてひきねじってぬけたよ五月晴れ | 向井豪 |
新学期はぶらし新品歯も新品 | 山本雄大 |
みがき方教えてもらった夏の夕 | 宮下龍 |
自分の歯自分で守れつばめの子 | 浅野響次郎 |
やもりさんさんぷんははみがきみていたよ | 福村拓哉 |
子どものは糸でひっぱる夏の夜 | 久保奈央 |
冬の夜前歯がギシギシ鳴っている | 大西栄範 |
ひまわりの咲くころきっと歯がそろう | 岩村杏弥 |
親しらずすごく大きい星月夜 | 草木原寧子 |
ぬけた歯をてのひらころがす夏休み | 三木寛也 |
にがっきだなまえをかいたはぶらしくん | 井上駿 |
わたしのは花だんにうめた秋の日に | 壽崎沙紀 |
さんきょうだいならんではみがきなつやすみ | 高月美奈 |
歯みがき粉交かんしたよキャンプの夜 | 矢野茉優子 |
内申書あったらいいな虫歯ゼロ | 高瀬美春 |
白い歯を守りぬいてく僕SP | 高木涼 |
大夕焼解答欄と歯は白し | 重松希美 |
虫歯の巣今こそ出番だシカイダー | 後藤優太 |
誕生日四(よ)月十八(いは)日に産まれたわたしの歯 | 東倉綾花 |
虫歯0本テストは100点ははご機嫌 | 浅奥かおり |
秋高し女磨かず歯を磨く | 片野綾子 |
出歯なるが故にすいかの食べ易し | 八木良二 |
開院は餓鬼大賞の歯科医かな | 菅野清志 |
歯を埋めたところからひまわりが | 鶴崎真紀 |
恋をしていつもの3倍歯をみがく | 村上顕子 |
身ごもりて歯医者の庭の花蜜柑 | 河野美千代 |
二十本残る歯表彰茄子の花 | 渡辺みどり |
帰省する息子のハブラシ買いかえる | 日野典子 |
受験子の歯ブラシは開運の黄色 | 片野寛美 |
次女は歯が二本長女は七五三 | 喜多景治 |
歯科医師のやさし鈴虫鳴かせけり | 喜多モリエ |
新涼や歯間ブラシのスリーエル | ほろよい |
垂乳根を連れコスモスの歯科医かな | 清水孝一 |
子供の日河馬の歯磨き見て弁当 | 渡辺瀑 |
ねこじゃらし村に歯医者ができました | 市川潮美 |
歯磨きと眼球体操秋高し | 奥村美香 |
<主催>
愛媛県歯科医師会
<後援>
愛媛県
愛媛県教育委員会
松山市
愛媛新聞社
朝日新聞松山総局
毎日新聞松山支局
読売新聞松山支局
産経新聞松山支局
NHK松山放送局
南海放送
テレビ愛媛
あいテレビ
愛媛朝日テレビ
FM愛媛
リビングまつやま
タウン情報まつやま
愛媛こまち