第6回「はぴかちゃん歯いく大賞」には、13,843句ものたくさんのご応募をいただきありがとうございました。4歳のお子様から95歳の方まで、一句一句に「歯」へのさまざまな想いがこめられ、感性豊かな作品の数々でした。
夏井いつき先生の選考により、「はぴか大賞」はじめ各賞が決まりましたので発表いたします。

第6回「はぴかちゃん歯いく大賞」には、13,843句ものたくさんのご応募をいただきありがとうございました。4歳のお子様から95歳の方まで、一句一句に「歯」へのさまざまな想いがこめられ、感性豊かな作品の数々でした。
夏井いつき先生の選考により、「はぴか大賞」はじめ各賞が決まりましたので発表いたします。

島々を回る「歯科巡回の船」なのでしょう。一面に「いりこ」が干してある浜、そこで働く人々、着いた船を出迎える顔、笑顔で降りてくる馴染み歯科医。昭和の頃の映像がありありと見えてくるかのような一句です。

五七五のリズムを外した無季の一句。「ぬけない」乳歯と「思い出せない」昨日は、どちらももどかしく、作者の心を悩ませます。

「登山」は夏の季語。パンパンに腫れ上がっている大きなリュック、最後に「はぶらし」を突っ込んだら、完璧な準備OKです。

「ゆれる歯よ」という詠嘆は、乳歯が次々に生え変わってきた「十一才の夏休み」ならではの生き生きとした感慨でありましょう。

何もかもお姉ちゃんの「おさがり」で迎える新学期。でも可愛い「ハブラシ」だけは新品!小さな喜びをユーモアに包んだ一句。

「キャンプ」は夏の季語。友達の可愛い「ハブラシ」をうらやましく思うことも何だか楽しい、賑やかなキャンプの朝です。

「くまさんのような」という比喩はかかりつけの歯医者さんへの親しみの表現。季語「秋の晴」がなんとも気持ちのいい一句です。

近づいて見上げる「富士」は猛々しい山ですが、それを「だれかの犬歯だろうか」と発想できる強い個性に惹かれた作品です。

「ジャスミン」の香り漂う診療室でしょうか。「歯医者」さんの微笑みもまたジャスミンのように優しく、近づいてきます。

「親知らず」から始まる「知らず知らず」のリフレインが、やがて「夜長」という秋の季語に溶け込んでいく構成が巧みな一句。

歯磨きを丁寧にやろうとするとそれなりの時間もかかります。「蚊取りせんこう」をそっと引き寄せ、さあ思う存分磨きましょう!

「八十の歯」は八十年生きてきた自慢の歯。今日も「茹栗」をガッと割って、さあお前もお食べと差し出してくれているのでしょう。

「帰省」は秋の季語。近づいてくる故郷、未明の洗面台、明けてゆく車窓、「夜行列車」の揺れもまた心嬉しい歯磨きであります。

悶々と続いた「失恋」の夜が明け、呆然と磨いている「歯」。まだ咲かない「朝顔」を睨みながら、それでもアタシは生きていく!

見上げる「星月夜」は秋の季語。単身赴任か、追憶か。何気ない「歯磨き」の場面にもこんな素敵な妻恋の句が生まれるのですね。

「夜なべ」は秋の季語。「糸切り歯」が現役であるという表現から、縫い物に勤しむ老母の姿が自然にうかびあがる巧い一句です。

歯医者さんは歯科検診の度に「きれいな歯ですね」ってお母さんを誉めるのはなぜ?可愛い疑問がそのまま可愛い五七五に。

「菖蒲どき」は菖蒲の花の咲く頃。「菖蒲」と「勝負」、同音異義語の多い日本語ならではのユーモア勝負の一句でした。

「守ります」という宣言の下、「子供」「妻」「白い歯」が同列に並んでいるのが、なんとも微笑ましい限りのご家族です!
| はいしゃさんかくごはいいよねったいぎょ | 八塚陽向 |
| 数式の解春眠の親不知 | 津田佐知子 |
| 鳳仙花疾風怒濤のおやしらず | 片野瑶子 |
| 親不知きりきり生える中2の夏 | 伊藤優衣 |
| 歯ブラシの名も消えるほどみがく夏 | 影内嵩洋 |
| 歯がぬけたプールの中の夏休み | 矢野楓人 |
| 歯みがきをしながら見上げる白鳥座 | 藤堂大輝 |
| 飢えし日のトマトの記憶歯を磨く | 菅伸明 |
| 瞑想の歯磨き5分秋深む | 大塚美和 |
| 中断の稲刈り歯科に口開ける | 大塚めろ |
| 外泊許可願良夜の歯みがきす | 津田美音 |
| 夜濯のシャツの歯医者の匂ひかな | 片野寛美 |
| 乳歯はスキー場の残飯の中 | 八塚大輝 |
| はぶらしをかんでばっかりあたしのおとうと | 草川菜香 |
| あすまふせかみがいてねるよあさねぼう | 上田純花 |
| 杉野家はみんなむし歯がないんだよ | 杉野賢 |
| 弟のはみがき手伝う足もって | 山下紗輝 |
| 歯がたたぬ国語転がし栗御飯 | 白石アレキサンダー輝彦 |
| 産まれてから今日買うハブラシ何本目 | 越智沙羅 |
| ばあちゃんの入れ歯かぱかぱ隙間風 | 田中悠太 |
| 歯並びは加山雄三秋日和 | 和田新太郎 |
| がみがみをかみかみにせよ夏の雲 | 池田久枝 |
| 白い歯がピカピカ光る竹の春 | 久米哲平 |
| はみがきでぴかぴかはじまる夏休み | 瀬野佳奈 |
| はがぬけたうんどうかいにははえるかな | 仙波利憲 |
| かめのせを古歯ぶらしでみがく夏 | 大西陽介 |
| 秋晴れを見上げてみがく大人の歯
| 飛鷹卓 |
| 野ら犬が歯ブラシかんでた夏休み
| 谷平淳 |
| あさがおの花にかこまれはみがきす
| 二宮優香 |
| ヒーターのそばで歯みがき冬の朝
| 松本育也 |
| 風りんの音色チリーン歯みがきシュ
| 門田歩 |
| キラキラ星で歯みがきしたい夏の夜
| 岡田大輝 |
| 夏休み歯みがきしたらシールはり
| 大澤佑未子 |
| キャンプの朝歯みがき水たったいっぱい | 白石光司 |
| 虫歯ゼロ抜けた銀歯とちかう夏 | 井上卓也 |
| 花火みたかえりのみちではがぬけた | 得本旺志 |
| ぼくのはとすもうでしょうぶだかぶとむし | 吉本悠馬 |
| 新記ろく四本ぬけた夏休み | 小島洋次 |
| きょうせいの歯をセットする虫の声 | 沖田英里 |
| お盆には歯ブラシたくさんならんでた | 宇都宮あみ |
| 歯みがきではな歌うたう夏の夜 | 津々木葵衣 |
| けしぼうずリズムにのって歯をみがこう | 松本祐輝 |
| ぬけた歯を集める兄ちゃん子どもの日 | 淺岡和歌子 |
| バレンタインなかなかぬけない乳歯です | 萩森彩華 |
| 夏休み歯医者の手紙ぼくに届く | 西口宗成 |
| 鳥の口歯はあるのかと思う夏 | 木山裕喜 |
| 夏休みがんばれ勇者歯ブラシくん | 三谷右京 |
| 台風の情報を見て歯をみがく | 濵本明日香 |
| グラグラのにゅう歯とおわかれ春の虹 | 山崎大輔 |
| まっ白なにゅうしぬけたよつゆあける | 山崎そうへい |
| ハンモックゆらゆらゆれてはみがきす | 田野徹 |
| おにやんまはみがきを見にとんできた | 森本康希 |
| にしびにむかってきょうもはいしゃさん | 川﨑楓 |
| 歯みがきと新聞早読み5分間 | 横尾有美 |
| 歯ブラシがたいくつしている夏休み | 山本美歩 |
| 歯をみがく鏡の中に秋の雲 | 尾上珠美 |
| 犬の歯がすこし黄色に夏休み | 鎌田弥歩 |
| ていでんではみがきをしたあきのむし | 仙波京夏 |
| はをみがきかがみのなかのなつやすみ | 内藤梨乃 |
| 低気圧歯が痛む日の空模様 | 村岡夕花 |
| 向日葵と一緒にはえた親知らず | 真鍋栞 |
| 歯石なき彼の声の色青嵐 | 塩見千里 |
| 歯を削るタービンの音秋暑し | 山田真理恵 |
| ムシ歯抜き空洞大き秋の風 | 山田真理恵 |
| 鏡越し乳歯がのぞく鳳仙花 | 村上ひとみ |
| 親知らず放つ言葉も更衣 | 砂川伸夫 |
| 夏空に乳歯投げつけ叫びけり | 飯尾沙也夏 |
| 全校のハミガキの音せみしぐれ | 重松晃 |
| 歯ぴかぴか目玉ぎょろぎょろ日焼けの子 | 白石輝彦 |
| 夏休み最後の金曜検診日 | 長谷部貴子 |
| 歯を磨くコップの中に月映る | 中路璃々香 |
| 歯医者さん通うぼくの背秋の風 | 柳原知弥 |
| 歯ブラシを新しくして青い風 | 山内映里 |
| 夏休み真っ白なは歯とノート | 石原良哉 |
| 愛犬といっしょに歯ミガキ夏休み | 大倉美咲 |
| おそろいのはぶらし買ったよ熱帯夜 | 菊池七海 |
| 念入りに歯みがきをして夜店かな | 山田雅智 |
| みがきつつ祭りの晴れをいのったり | 石原愛香 |
| 真っ白なコスモスのようなあの子の歯 | 荻美和 |
| 歯磨きと課題に追われる夏夜かな | 楠田格士 |
| 夏草を輝かす歯の白さかな | 上田悠里衣 |
| 歯ブラシや夕立静かにはじきけり | 今泉礼奈 |
| 歯磨き粉炎天下の中買いに行く | 平岡美樹彦 |
| 虫歯無しスクスク育つ夏野菜 | 田中雅人 |
| 渡航許可出る梅干しと歯ブラシと | 津田美佐子 |
| ハミガキをすればするほど朝顔 | 池田空嵩 |
| 愛犬は若葉を食べて歯をみがく | 稲田真子 |
| 夏雲と磨いたばかりの私の歯 | 和田梨沙 |
| 真っ白な歯を見てセミが歌いだす | 石川有彩 |
| 汗を拭く見守隊の歯の白き | 菅野清志 |
| 歯磨きのコップにコスモス持ち帰る | 白石浩輔 |
| 歯の立たぬもの舐めている夜長かな | 白石浩輔 |
| 猫の歯石もとって迎える戌の年 | 白石いつみ |
| 沢庵を強く噛みゐる無聊の日 | 菅伸明 |
| 歯みがきのチューブ絞りて夏果てる | 徳井春美 |
| 山笑う祖母と同じ八重歯かな | 鈴鹿洋子 |
| 秋の朝前歯二本の父似かな | 門田明子 |
| 子が並び秋の夜長の仕上げかな | 中田香 |
| 新学期歯ブラシだってやる気出せ | 古谷久代 |
| 右奥歯うまく磨けぬ夜長し | 井原浩二 |
| 夏休み仕上げ磨きで締めくくる | 大西みゆき |
| 新涼や歯ブラシ換える役譲る | 明智真樹 |
| 曾孫に先ず歯磨きを今朝の秋 | 渡部キミ子 |
| 大銀河見上げ歯磨き家族かな | 渡辺瀑 |
| 歯ブラシと今朝茹での栗送ります | 松田千津子 |
| 帰省子へ自分をみがけ歯をみがけ | 福田智子 |
| 歯の検診終えてはるかに雲の峰 | 日浅栄子 |
| 初音あり朝の歯みがき長引けり | 秦啓弌 |
| 帰省子を待つ歯ブラシを買って待つ | 井上幸代 |
| 桜しべ降る休日の歯科医院 | 伊藤富子 |
| 白い夏歯磨セットと点字そえ | 岡田ルミ子 |
| 二ヶ月と告げられ初夏の歯科検診 | 津田美音 |
| 帰省子の歯磨き長し風呂長し | 小野さとみ |
| 秋麗や歯ブラシ変える給料日 | 喜多加代子 |
| 歯みがきす鈴虫の音を聞きながら | 喜多モリエ |
| 幼子の小さき歯2本レモンの花 | 矢原シホミ |
| 欠伸のち歯磨き朝シャン運動会 | 奥村美香 |
| どしゃ降りのキャンプ場にて歯を磨く | 加藤真理子 |
| はみがきは朝の五番目登校日 | 鈴村美恵 |
| 澄む空のごとく磨いて告白す | 奥村幸二 |
| 醒めたのは鮫となる夢歯を入れる | 片野寛美 |
| 英語3虫歯は0に天高し | 三木紀幸 |
| 歯ブラシの一本増えて初夏の寺 | 市川潮美 |
| 買い物のメモに歯ブラシ大晦日 | 岡豪 |
| 八本目秋風抜ける乳歯入れ | 岩本美城子 |
| はぶらしを持ちて並ぶや京の宿 | 永井教恵 |
| 思春期を林檎に残す歯形かな | 小倉末博 |
| 巣立つ子へ歯ブラシ十本持たす春 | 池田久枝 |
| 弟のはみがき手伝う足もって | 山下紗輝 |
| はぶらしをかんでばっかりあたしのおとうと | 草川菜香 |
| 歯イタ母反面教師夏休み | 中山義基 |
| あすのぶんみがいてねるよあさねぼう | 上田純花 |
| 乳歯はスキー場の残飯の中 | 八塚大輝 |
| 杉野家はみんなむし歯がないんだよ | 杉野賢 |
| 歯がたたぬ国語転がし栗御飯 | 白石アレキサンダー輝彦 |
| 産まれてから今日買うハブラシ何本目 | 越智沙羅 |
| ばあちゃんの入れ歯かぱかぱ隙間風 | 田中悠太 |
| がみがみをかみかみにせよ夏の雲 | 池田久枝 |
| よくもまあ吾にぴたりの入歯かな | 北岡精次郎 |
| 大口をあけたザクロを磨きたい | 近藤龍二 |
| 歯並びは加山雄三秋日和 | 和田新太郎 |
| 門前の歯を失ひて冬来たる | 白石浩輔 |
| 短冊へ歯を下さいと書きました | 栗田恵津子 |
| いり豆が好きな子規さん丈夫な歯 | 井上洋子 |
<主催>
愛媛県歯科医師会
<後援>
愛媛県
愛媛県教育委員会
松山市
愛媛新聞社
朝日新聞松山総局
毎日新聞松山支局
読売新聞松山支局
産経新聞松山支局
NHK松山放送局
南海放送
テレビ愛媛
あいテレビ
愛媛朝日テレビ
FM愛媛
リビングまつやま
タウン情報まつやま
愛媛こまち