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いろ歯にほへと

愛媛新聞に掲載記事のバックナンバー

平成15年3月 第1週

ホワイトニング 医師との相談・処置を

「白い歯」への願望は,セラミックを使ったかぶせ物(メタルボンド冠)や歯のオモテだけを削ってセラミックを貼り付ける(ポーセレン・ベニア)から歯医者さんでのメンテナンス時のクリーニング、日々の歯磨きなどさまざまな方法があります。

ホワイトニングは、欧米を中心に10年ほど前から盛んに行われるようになり、近年日本でも健康な歯(神経のある)にも応用可能なことや、患者さんからの審美的要求から注目を集めるようになっています。

簡単にいうと、歯を削ったり、かぶせたり、接着したりしないで、薬品を使って「歯のくすみ、黄ばみ」を取り、歯を白くする方法です。

どんな方法があるの?

  1. 歯科医院で行う、オフィス・ホワイトニング
    効き目の強い薬品とレーザーを使って短期間に行う。
  2. 自宅で行う、ホーム・ホワイトニング
    効き目の緩やかな薬品と専用トレーを使って自宅で時間をかけて行う。

どちらの方法でも、歯科医との相談と処置が必要です。例えばホーム・ホワイトニングでも患者さんの歯にぴったり合った「専用トレー」を作る必要があります。ホワイトニングはエナメル質(歯の表面の一番硬くて透明感のあるところ)の有機成分にだけ作用するといわれていますから、歯科医の指導管理ができていれば、副作用については心配するほどではありません。

また、使う薬品は歯の表面から作用させますから、歯磨きがきちんとできた歯の方がより美白効果が期待できます。

歯の「美白」って本当にできるの?

一般的に個人差がありますが、目に見える効果が期待できます。かぶせ物や詰め物など人工的なものは、別扱いでお考えください。また「歯の色調」は、患者さんの主観や白さに対する過大な期待があったりしますので、歯医者さんで、ホワイトニング開始前後の色見本によるチェックなどのカウンセリングを受けて下さい。

ホワイトニングの限界

ホワイトニングの効果は、歯のメンテナンス(歯科医院でのクリーニングと自宅での歯磨き)の善し悪しで、かなりの個人差が出ますが、おおむね「2~3年で色調の後戻り」が起こりますから、再度の処置が必要になります。

また健全な歯の表層に対しての効果はありますが、病的な変色歯(歯ができる時の変質、変色)については、思ったほどの効果が上がらない場合があります。

オフィス・ホワイトニングにしろ、ホーム・ホワイトニングにしろ、適切に行えば、かなりの効果が期待できます。 また患者さんにとって活字だけでは分からなかったり、歯科医にとっても電話相談では分からないことがありますので、歯科医院へ直接訪れ、ご相談ください。

平成15年3月3日(月)
愛媛新聞生活欄16面掲載