近年における高齢化の進展、介護保険の導入、在宅医療の普及等により、リハビリテーションを専門とする医師や訪問歯科診療を行う歯科医師等から口腔ケアが重要であること、また、高齢者等の誤嚥性肺炎や低栄養の原因の一つは口腔機能の低下であり、これらを予防していくためには、口腔機能の維持・向上が重要であるという医科と歯科で共通の考え方が普及してきている。
歯科医師等の歯科医療関係職種をチーム医療の一員とし、口腔の衛生管理の徹底を図ることで、誤嚥性肺炎や窒息事故等の発生を防止し、その後の医療を円滑に行うことに貢献するとともに、摂食・嚥下障害、低栄養状態、口臭等に対する専門的な医療対応を行うことが可能となり、入院患者のQOL 向上や早期回復に寄与することができる。
医科・歯科連携を行うことで、入院患者のQOL 向上や早期回復等に寄与するだけでなく、退院後も在宅、施設等の生活する場における地域連携パスに繋ぎ、口腔の医療面からの地域医療に貢献することが可能となる。