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いろ歯にほへと

愛媛新聞に掲載記事のバックナンバー

平成14年4月 第1週

口元美人の常識 定期的に歯科通い

桜咲く4月、新社会人となり、意気揚々とされている皆様にご提案します。社会に出て、大きく生活環境が変わり、それに伴って服装、髪型、メイク、等々新しいライフスタイルに合ったものに変えていくこの時期、口腔ケアのスタイルも変えてみては如何でしょう。

髪の場合、シャンプー、トリートメントといった自分で行うメインテナンスと、伸びた髪を切ったり、パーマをかけたりと、プロが行うメインテナンスをほとんどの人が行っています。では歯はどうでしょうか。

歯を全く磨かない人は少ないかもしれませんが、プロによるメンテナンスを定期的に受けている人は、まだまだ少ないのが現状ではないでしょうか。

会話の際、相手に送る目線の動きをチェックした実験では、1番多いのが相手の目で2番目が口元、その後、鼻、髪、という順に目線が集中します。即ち、好感度を得るには、定期的に歯科医院に通い、何時もツルツルの白い歯にしておくことが、髪型を変えることより有効ということになります。勿論これは、「幾つになっても美味しく食べる」ということにおいて重要な事であることは言うまでもありません。今、言われている8020運動(80才で20本の歯を残そう)もメインテナンス無くしてはあり得ません。

現在80才の方の若い時代には、歯科医院で定期的なメインテナンスを受けるといったスタイルは存在しなかった訳ですから、80才で20本の歯が残らなくても当然のことなのかもしれません。しかしこれからはメインテナンスを行う事で8020は十分可能なのであります。

ではメンテナンスについて具体的に述べてみましょう。

メインテナンスによりむし歯、歯周病の早期発見、早期治療を行っていく事は従来行われてきましたが、最近ではこの他にPTC(プロフェッショナル・トゥスクリーニング)なども行われるようになりました。簡単に言うとプロによる歯磨きのことです。PTCはさまざまな器具を用いて歯や歯肉を綺麗にすることです。これにより日頃磨けない所を綺麗にしていきます。自分では磨けていると思っても、100%は磨けてはいません。たとえ100%磨けたとしても、その状態を毎回維持していくことは、なかなかできる事ではありません。ですから磨きにくい所は毎回磨けないということになり、悪循環を繰り返します。そこで歯科医や歯科衛生士によるクリーニングが必要になるわけです。

そしてこれを定期的に行うことにより、疫学的な改善が起こり歯や歯周組織を健康に保つことができると共に、歯に付いた沈着物を取り、ツルツルとした白い歯を維持することができるわけです。

先にも述べましたが、これは1回きりではあまり意味がありません。あくまでも定期的に行うということが大前提です。

髪が伸びればカットに行くように、歯科医院でクリーニング!

これからは、口元美人の常識でしょう。

平成14年4月1日(月)
愛媛新聞生活欄18面掲載